バンワークを始めてから1ヶ月が過ぎました。4月5〜8日は兵庫県へ、4月22〜24日は千葉へ、5月2〜4日は茨城へ、5月6〜9日は静岡へ。そして今は長野の安曇野にいます。1ヶ月で5県を巡ったと考えると、かなりのハイペース。特に日本一周を目指しているわけではありませんが、この分だと知らず知らずのうちに達成してしまいそう。
こうしてさまざまな地域を訪れ、その土地の様子や暮らしを目にすると、東京がとても特別な場所であることを実感します。長年、東京で暮らしていると、この生活が日本のスタンダードと勘違いしてしまいますが、決してそんなことはないんですね。数日間地方で過ごしたあとで東京の街を目にすると、まるでサイバー空間に飛び込んだような非現実感に目が眩みます。
それもそのはず、こんな狭い土地に日本の約10分の1の人口が集まっているわけですから、高いビルを建てなければとても収まらないし、交通の便をよくしておかなければ生活が成り立たない。そんなこと頭ではわかっていたんですが、実際にその違いを身を持って体験しなければ、本当にわかったことにはならないんですね。
ところで、経営コンサルタントの大前研一さんは、ご自身の著書のなかで「人間が変わる方法は三つしかない」といいます。その三つとは、以下の通り。
- 時間配分を変える
- 住む場所を変える
- 付き合う人を変える
反対に「もっとも無意味なのは、決意を新たにすること」だそうで。たしかに、とてもいい本を読んで「なるほど!明日から私もそんなふうに考えるようにしよう!」と思っても、なかなかうまくいきません。人間の意思って、そんなに強くないんですよね。誰だって経験したことだと思いますが。
バンワークをしている中で私が強く感じるのは、「住む場所を変えるだけで、私のなかにあった思い込みや常識がどんどん変わっていく」ということ。東京という特殊な地域での生活で培われていった「当たり前」が、実は当たり前でないということを、肌感覚で理解できるようになりました。それによって、ものの捉え方や考え方がどんどん変わっていきます。これはとても貴重な経験だとありがたく思っています。
来週はまた取材の依頼があり、今度は大阪府にお邪魔します。学生時代を大阪で過ごした私ではありますが、今どうなっているのかはわかりません。実際にその土地に立ち、私がなにを感じるのか、とても楽しみです。そのお話は、また次の機会に。