五稜郭と箱館奉行所

秋葉です。五稜郭に行ってきました。

五稜郭は函館を象徴する存在です。その独特な星形を、上から見たことがある方も多いでしょう。江戸時代末期に幕府が建造したこの要塞は、防御を主目的とした稜堡式の城郭で、中央には箱館奉行所が置かれていました。

2010年に復元された奉行所は、外観こそ控えめに見えますが、内部は1000平方メートルもの広さを誇ります。それでも当時の規模の1/3とのことで、その壮大さが偲ばれます。

個人的に興味深かったのは、当時のトイレの復元です。シンプルな木造和式の構造から、当時の生活様式や知恵を垣間見ることができます。当時は和服+褌姿なので、板で出来た金隠しに着物の裾を引っ掛けることで用を足していたのだと思います。1枚の板なのですが、かなり合理的な設備です。

五稜郭は、箱館戦争の舞台としても知られています。この地で旧幕府軍が最後の抵抗を試みた歴史が、今も色濃く残っています。また、あまり知られていませんが、函館には「四稜郭」という要塞も存在していました。こちらも箱館戦争で使われたそうですが、半日で陥落したとのこと。

箱館(函館)とウポポイ(白老)を訪れて感じたのは、立場によって歴史の解釈が大きく異なるということです。新政府軍と旧幕府軍、アイヌと和人—それぞれの視点で見ると、同じ出来事でも全く違う意味を持ちます。

歴史は常に多面的です。良し悪しや一方的な見方ではなく、さまざまな視点から過去を見つめ直すことで、より深い理解を得ることができるのではないかと。北海道は、そんな歴史の複雑さを静かに物語る、貴重な場所だと思います。

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