秋葉です。6月末に北海道を訪れた際、「ウポポイ」に行ってきました。ウポポイとは、アイヌ文化の継承と発展を目的として2020年7月に開業した施設。このなかには、北海道白老町にある国立アイヌ民族博物館と、国立民族共生公園を中心とした文化施設が含まれています。ちなみに「ウポポイ」はアイヌ語で、「(大勢で)歌うこと」という意味があります。
ぼくは個人的にアイヌ文化にとても興味があり、以前からスマホで「Upopo Sanke」(安東ウメ子)や「MAREWREW」のアルバムを聴いたりしていました。特徴的なリズムが繰り返される曲を聞きながら、この歌詞の意味や、どういったときに歌われていたなど、いろいろ気になっていたんです。そこで、北海道に着いたその日にこの施設に向かいました。
ウポポイでは、伝統的な踊りや歌が上演されています。上映中は写真や動画撮影は出来ないのですが、「ウポポイ民族共生象徴空間」がいくつも動画を公開しているので、その一部を紹介します。
上演時間が短いのは残念ですが、どういったときにその歌が歌われたのかなどの解説もあるので、ただ曲を聞くだけよりも、臨場感を持って歌や踊りを見ることができます。アイヌの文化に少しでも興味がある人は、一度見ておくとよいと思います。
ウポポイではチセと呼ばれる家屋が再現されており、アイヌの伝統的な生活を体験できます。ぼくたちは時間が遅かったので、いくつかのチセはすでに閉館されていましたが、2軒ほど開いていたので中を見せてもらうことにしました。
入ってすぐに感じた印象は、現代建築で建てられた集会場に似ていました。ただ、神が出入りする神窓や囲炉裏などが再現されているため、チセの雰囲気を感じることはできました。囲炉裏でいぶされている鮭を眺めながらスタッフの方のお話を聞き、こうやって保存食が作られていたんだということも理解できました。吊るされている鮭を見て、村上(新潟)の鮭の酒びたしを思い出し、少しお腹が減ってしまいましたが……。
この施設はウポポイのスタッフの方の歌や踊りの練習場所としても使われているようで、練習をのぞき見することもできました。