伊勢観光レポートの第三弾は「皇大神宮(内宮)」(三重県伊勢市宇治舘町1)です。
正宮のご祭神は「天照大神」。太陽神の性格を持ち、皇室や日本人の祖とも言われている神となります。天照大神が天岩戸から出るきっかけになった三種の神器の1つ「八咫鏡(やたのかがみ)」をご神体とし、奉られているそうです。
ちなみに「神仏習合」の思想では、天照大神を大日如来や盧舎那仏と同体として扱われていたとのこと。実際、伊勢神宮の鬼門を守る寺として知られる「金剛證寺」(三重県伊勢市朝熊町548)では、御本尊の福威智満虚空蔵菩薩とともに、天照大神もお祀りしているそうです。
内宮の別宮には天照大御神荒御魂をご祭神とする「荒祭宮(あらまつりのみや)」と級長津彦命(しなつひこのみこと)、級長戸辺命(しなとべのみこと)をご祭神とする「風日祈宮(かぜひのみのみや)」があります。
荒祭宮は、正宮に準じる第一別宮として丁重に扱われています。風日祈宮は、外宮の風宮と同様に風雨を司る神を祀っています。
今回、外宮・内宮とお参りしてきて思ったのは、「農作物」や「食べる」ことにフォーカスが当たっているということ。祈りの中心は「五穀豊穣」や「安泰」なのではではないかと思います。2000年近くにわたってそれらを祈ってきた土地なのだと改めて感じました。
その祈りは、今も続いています。伊勢神宮のお祭りとして有名なのは20年に一度の式年遷宮ですが、、五穀豊穣を始め日本の安泰などをお祈りするため年間およそ1500回にも及ぶお祭りが開催されているそうです。
とくに神様にお食事をお供えする日別朝夕大御饌祭(ひごとあさゆうおおみけさい)については、およそ1500年にわたって毎日行われています。
神宮をお参りして、「食べる」ということや「安泰」について、しっかりと考えてみようと感じました。